いぼ・水いぼ
いぼ (尋常性ゆうぜい)
ヒト乳頭腫ウイルスの感染で生じます。子供に多い病気で、自分の中でもうつって増えたりしますし、家族内感染を生じることもあります。
治療は液体窒素による凍結治療が標準的です。1回で完治することは少なく、複数回かかりますので根気よく治療を続けてください。特に足の裏や爪の下のイボは難治性です。
当院ではクライオスプレーという器械を用いて、治療を行っております。
水いぼ (伝染性軟属腫)
みすいぼは、主に子どもに生じるウイルス性の病気で、直径1-2mmのやや光沢のあるブツブツです。発疹ひとつひとつにウイルスの塊が入っており、掻き破ったりして中身が出て、周囲に広がっていくことが多くみられます。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎など皮膚のバリアが障害されている場合には数十個以上となることもあります。水いぼの感染している皮膚が接触して他の人にもうつることがあります。
みずいぼの治療の基本はピンセットでつまんで白い中身(ウイルスの塊)を出すことです。処置の際に痛みを伴いますが、ピンセットでつまんで取る方法が今のところ最も早くて確実な治療法といえます。
当院では局所麻酔のテープを処置の前に貼ってから治療を行うこともできます。痛みが軽減されますので、数が多すぎて1回に取れない方は局所麻酔テープを貼って、数回に分けて取ることも可能です。
子どもを泣かせてまでみずいぼを取るべきかについては、以前から論争の的になってきました。取るメリットは、他への感染源になる、プールに入れてもらえない、見た目でいじめられる、などの問題を解決することにあります。やはり、数が少ないうちに見つけ次第早く取ることが適切と思われます。数十個以上できてしまっていたら、たとえ時間がかかっても1回に10個ずつと約束して根気よく取るようにすれば、いずれは完治しますが、とってもとっても新しいものが出てくるといったいたちごっこになる可能性もあります。保護者の方と相談して治療の方針を決めていきたいと思います。
さて保育園等でプールに入れるかどうかがいつも問題になります。水を介しては伝染しません。肌やビート板やタオルなどを介してうつります。エチケットとしてラッシュガード(長袖長ズボンの水着)を着用して入るなどの配慮をした方が良いでしょう。
下記の学会発信の見解を参考にしてください。