原発性手掌多汗症について

いわゆる「手汗」でお悩みの方はたくさんいらっしゃいます。ご本人のお悩みは、周りの人が思っているよりも深刻なことが多いようです。皮膚疾患による生活への影響度を測るスコアにて、多汗症がQOL（生活の質）に及ぼす影響はアトピー性皮膚炎やニキビよりも高い、つまりお困り度が高いという結果でした。
手の汗により紙が濡れて破れてしまう、文字が書きにくい、スマートフォンの操作に困る、握手をする際に恥ずかしいなど、これまで多くご相談をいただきました。

治療

これまでは一般的に塩化アルミニウムの外用液（保険適応外）やイオントフォレーシス、外科的療法などの治療を行っておりましたが、効果や治療の煩雑さ、副作用の面からなかなかうまくいかないこともありました。

2023年6月1日にアポハイドローション20%（有効成分：オキシブチニン塩酸塩）が、日本初の保険適用の原発性手掌多汗症治療薬として発売されました。エクリン汗腺にあるムスカリン受容体に対して抗コリン作用により発汗を抑制します。

手汗にお悩みの方、どうぞご相談ください。

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