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皮膚科一般

尋常性白斑(しろなまず)とは

症状

 尋常性白斑の主な症状は、皮膚の表面に輪郭がはっきりとした白い斑点(白斑)が現れることです。この白斑は、周囲の正常な肌の色とのコントラストがはっきりしているため、夏場など周囲が日焼けするとより目立ちやすくなる傾向があります。

白斑が現れる場所は全身のどこにでも起こり得ますが、特に以下のような部位によく見られます。

  • お顔の周囲(目の周りや口の周りなど)
  • 手足の指先、手の甲、足の甲
  • 肘や膝などの関節部分
  • 首や脇の下、腰の周り

また、白斑ができた部分に生えている毛が白くなる白毛を伴うこともあります。これは皮膚の深い部分にある毛根のメラノサイトまで影響を受けているサインです。白斑の形や大きさはさまざまで、数ミリ程度の小さなものから、手のひら以上の大きな範囲に広がるものまであります。

多くの場合は痛みや痒みを伴いませんが、稀に炎症を伴い、わずかに赤みや痒みを感じるケースもあります。また、皮膚に物理的な刺激が加わった場所に新しい白斑ができる現象(ケブネル現象)が見られることも特徴の一つです。例えば、眼鏡のフレームが当たる場所や、ベルトで締め付けられる場所などに症状が出ることがあります。

病因

なぜ尋常性白斑が起こるのか、その明確な原因はまだ完全には解明されていません。しかし、現在の医学ではいくつかの有力な説が考えられており、それらが複合的に関わっていると推測されています。

①自己免疫説

最も有力とされているのが自己免疫説です。本来、細菌やウイルスから体を守るはずの免疫システムが、自分自身のメラノサイト(色素細胞)を誤って敵とみなして攻撃してしまい、メラノサイトが破壊されたり機能が停止したりするという考え方です。

②神経説

白斑が神経の通り道に沿って現れることがあるため、末梢神経から放出される物質がメラノサイトに影響を与えているのではないかという説です。これは後述する分節型の白斑で特によく考えられる原因です。

③活性酸素・ストレス説

メラニンを作る過程で発生する活性酸素が、何らかの理由で過剰になり、メラノサイト自体を傷つけてしまうという考え方です。精神的なストレスや肉体的な負担がきっかけで症状が悪化することも臨床現場ではよく見受けられます。

これらの要因に加えて、遺伝的な背景も一部関係していると言われていますが、親から子へ必ず遺伝するという単純なものではありません。当院では、こうした背景を踏まえ、患者さんの生活環境やお悩みの経過を伺いながら診察を進めています。

尋常性白斑の分類とタイプ別の特徴

尋常性白斑は、その広がり方や分布の仕方に合わせて大きく3つのタイプに分類されます。タイプによって、今後の経過の見通しである予後や治療への反応が異なることがあります。

1. 非セグメント型(Non-segmental vitiligo: NSV)

最も一般的なタイプで、全身のどこにでも発生する可能性があります。

  • 特徴: 左右対称に出現することが多く、時間の経過とともに拡大・増加する傾向があります。

  • 亜型(さらに細かい分類):

    • 汎発型: 全身に広く分布するもの。

    • 末端顔面型: 顔(口周りなど)や手足の先に限定されるもの。

    • 粘膜型: 口唇や生殖器などの粘膜に複数箇所出るもの。

    • 混合型: 後述のセグメント型と非セグメント型が合併したもの。

2. セグメント型(Segmental vitiligo: SV)

皮膚の神経支配領域(デルマトーム)に沿って、体の片側だけに現れるタイプです。

  • 特徴: 若年期に発症することが多く、急速に進行した後は一定の範囲で止まることが多いのが特徴です。

  • 注意点: 非セグメント型に比べて、塗り薬や光線療法に対する反応が異なる場合があり、早期の治療介入が重要視されます。

3. 未分類型(Unclassified vitiligo)

発症初期などで、どちらの型に移行するか判断がつかない状態です。

  • 局所型(Focal): 小さな白斑が1箇所だけある状態。

  • 粘膜単独型: 粘膜の1箇所だけに白斑がある状態。

診断

詳細な問診、および症状や皮膚の状態をチェックします。当院では、最新ガイドラインに基づき肉眼での診療、ウッド灯による精密な観察を行います。 「ただの白いシミ」か「尋常性白斑」かを見極め、時々甲状腺疾患の合併もあり得ますので、甲状腺疾患が疑われるそのほかの症状が認められる場合は検査を行います。もし検査で異常があった場合は、しかるべき医療機関に紹介し、そちらの治療を優先して行なっていただきます。

治療

いくつかの治療のオプションがありますので、患者様やご家族と相談の上決めていきます。以下の多くの治療法の最終目標は白斑となった皮膚の色を取り戻すことになります。

治療をスタートする際、患者様の健康状態、年齢、白斑がどこにあるか、通院状況などにより決定されるのでその点を考慮して医師と相談しましょう。

医療的治療をせず、白斑を隠す方法で対応する。

メイク(医療メイク用品もあります。)やセルフタンニング用品などを使います。白斑を目立たなくする方法を考えます。特に治療により副作用が懸念される場合はこの方法を選択します。

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外用剤

ステロイド外用剤やタクロリムス軟膏(保険適応外)を塗ります。4〜6ヶ月程度で45%の方に色素斑が再生し始めると言われています。比較的顔の色素は再生し易いと言われていますが、手足は良い効果が出にくい部位です。

光線療法

当院では4種の治療機器を揃えており、病変の大きさや部位、経過に合わせて、これらを組み合わせる『オーダーメイド光線療法』を行っています。照射時間は数秒から最大でも数分です。

エキシマレーザー(XTRAC®)は全国でもではまだあまり装備されていない新しい機器です。東北でも数台しか導入されておらず、北東北では初めてとなります。

①短時間の照射で高い効果

従来のエキシマライト(VTRAC)の約55万倍の輝度で照射時間も3秒から0.5秒に(1発あたり、500mj/cm2時)短縮されました。スピーディーな照射が実現しました。

②副作用の低減、狭い範囲での照射が可能

照射面積が小さく、小回りがきくので、無駄な照射がなく、余分な波長もないため紅斑反応が少なく、色素沈着を最小限にできるようになりました。

治療器 対象 特徴
エキシマレーザー 頑固な部位、ピンポイント 「深部まで高出力」に
エキシマライト やや広い範囲、顔や首など 「短時間」で効果的な照射
ターゲット型ナローバンド 中範囲の病変

正常部位を避けつつマイルドに、周囲の色素沈着が気になる場合

全身型ナローバンド 広範囲、全身のケア ムラを最小限に広範囲に照射可能
光線療法ファストパス

光線療法は継続がとても大切です。お仕事帰り、育児中、学生の方など多忙な毎日で通院がためらわれる皆さまの治療をサポートするため、予約なしでも、機器が空いていればその場ですぐに照射可能にしております。

⚠️注意:光線療法以外の診察については通常の診療の順番となります。

治療のロードマップ

白斑患者様が最も不安なのは「いつまで通えばいいのか」ということだと思います。

  1. 診断: ウッド灯などを用いた正確な診断。

  2. 選択: 治療のメリット・デメリット,疾患が患者様に与える影響,疾患活動性,皮疹活動部位に基づき,患者様と共に治療目標を決定。紫外線治療を選択した場合、4機種から最適なものを選択。

  3. 照射: 痛みはほとんどなく、数分で終了。

  4. 経過: 3〜6ヶ月(10回〜20回)を目安に効果を再検討。

手術療法(皮膚移植術)…当院では現在行なっておりません。

外用治療や光線療法の効果が薄い成人を対象に検討します。

治療をしてもこれ以上色素が増生せず少なくとも6ヶ月以上症状が固定した場合に検討します。ケロイド体質の方はできません。

.セルフケア

①紫外線から肌を守りましょう。

白斑の周囲の正常皮膚は日に焼けて黒くなります。白斑とのコントラストが強くなり、余計に目立ちます。また白斑部は容易に紫外線でやけど(サンバーン)を起こします。

  • UVA,UVB両方をカットする日焼け止めを塗りましょう。(SPF30以上、耐水性)毎日塗ることが大切です。屋外活動時は2時間ごとに塗りなおしてください。汗をかいた時、水泳などをした時も塗りなおしてください。
  • 衣類で肌を覆いましょう。長袖のデニムシャツの着用はSPF 1,700に相当します。白いTシャツはSPF7程度です。緑のTシャツですとSPF10です。
  • 日陰を探しましょう。なるべく屋外にいる時間を短くしましょう。

②セルフタンニング剤やコンシーラーなどのメイクで上手に隠しましょう。

③ケブネル現象の回避

 摩擦が生じやすい部位には白斑ができやすく、治療抵抗性となります。摩擦を避け、締め付けないような服装などを心がけましょう。

 

「通うことがもっと気楽になるように、充実の設備でお待たせしない治療を届けます。」

 

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