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皮膚科一般

尋常性白斑(しろなまず)とは

症状

皮膚のメラニンがなくなり、周囲の皮膚より白くなる病気です。1個の方もいますが、何個もできたり、白斑が癒合して大きい局面になることもあります。

病因

なぜ白斑が起こるかはまだわからないことが多いのですが、メラニン色素を作る細胞(メラノサイト)が色を作るのを休んだり、メラノサイトが消失して起こると言われています。強い日焼けの後や外傷後に起こることもありますが、ほとんどの場合は原因は不明で自己免疫疾患の一つではないかと言われています。ただ伝染したり、生命を脅かす病気ではありませんので、そのような心配はいりません。そうとはいえ、見た目が気になり、自信がなくなったり、対人関係に臆病になったりすることもあり得ますので軽視できません。

診断

詳細な問診、および症状や皮膚の状態をチェックします。状況により皮膚の検査や血液検査をします。時々甲状腺疾患の合併もあり得ますので、甲状腺疾患が疑われるそのほかの症状が認められる場合は検査を行います。もし検査で異常があった場合は、しかるべき医療機関に紹介し、そちらの治療を優先して行なっていただきます。

治療

いくつかの治療のオプションがありますので、患者様やご家族と相談の上決めていきます。以下の多くの治療法の最終目標は白斑となった皮膚の色を取り戻すことになります。

治療をスタートする際、患者様の健康状態、年齢、白斑がどこにあるか、通院状況などにより決定されるのでその点を考慮して医師と相談しましょう。

医療的治療をせず、白斑を隠す方法で対応する。

メイク(医療メイク用品もあります。)やセルフタンニング用品などを使います。白斑を目立たなくする方法を考えます。特に治療により副作用が懸念される場合はこの方法を選択します。

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外用剤

ステロイド外用剤を塗ります。4〜6ヶ月程度で45%の方に色素斑が再生し始めると言われています。比較的顔の色素は再生し易いと言われていますが、手足は良い効果が出にくい部位です。ステロイド外用剤は使い方により副作用もありますので、クリニックでは注意深く診察をし、薬剤の調整をいたします。

光線療法

範囲が広い方は、ナローバンドUVB、限局した方にはエキシマライトを照射します。1週間に1〜2回の照射が必要になります。痛みはありません。照射後の赤みがどれくらいの期間続くか見ていただき、ちょうど良いパワーで照射を継続していきます。

一般的に顔面は効果が出やすく、手足は効果が出にくいことが多いと言われています。色素が出てきますと、当初は濃くなりすぎて色むらが目立ちますが、徐々に馴染んできます。

手術療法(皮膚移植術)…当院では現在行なっておりません。

外用治療や光線療法の効果が薄い成人を対象に検討します。

治療をしてもこれ以上色素が増生せず少なくとも6ヶ月以上症状が固定した場合に検討します。ケロイド体質の方はできません。

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セルフケア

①紫外線から肌を守りましょう。

白斑の周囲の正常皮膚は日に焼けて黒くなります。白斑とのコントラストが強くなり、余計に目立ちます。また白斑部は容易に紫外線でやけど(サンバーン)を起こします。

  • UVA,UVB両方をカットする日焼け止めを塗りましょう。(SPF30以上、耐水性)毎日塗ることが大切です。屋外活動時は2時間ごとに塗りなおしてください。汗をかいた時、水泳などをした時も塗りなおしてください。
  • 衣類で肌を覆いましょう。長袖のデニムシャツの着用はSPF 1,700に相当します。白いTシャツはSPF7程度です。緑のTシャツですとSPF10です。
  • 日陰を探しましょう。なるべく屋外にいる時間を短くしましょう。

②セルフタンニング剤やコンシーラーなどのメイクで上手に隠しましょう。

 

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