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小児皮膚科

新生児期から始めるスキンケア

湿疹とアレルギーマーチの予防

アレルギー疾患には、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎(花粉症等)、アレルギー性結膜炎、気管支ぜんそくなど色々な疾患があります。小児期には、これらの疾患が、乳幼児のアトピー性皮膚炎を始まりとし、続いて食物アレルギー、気管支ぜんそく、アレルギー性鼻炎と次々と異なる時期に出現してくることがあります。これをアレルギーマーチ(アレルギーの行進)と呼びます。近年、小児のアレルギー疾患が増加する中で、このアレルギーマーチの発症、進展を予防することが重要な課題であり、そのための早期発見、早期介入の研究が進められています。

2010年には米国皮膚科学会誌において、新生児から保湿を開始したアレルギーのハイリスク家系(両親ともにもしくは両親のどちらかがアトピー性皮膚炎)のお子さん20人を2年以上継続して観察し、3人のみにアトピー性皮膚炎が発症したとの報告がありました。さらに2014年には日本及び海外から、アトピー性皮膚炎患者を親にもつハイリスク家系の新生児を、保湿させるグループと保湿しないグループに分けて経過をみたところ、保湿させるグループの方がアトピー性皮膚炎の発症を抑えることができたという報告が相次ぎました。

それまで、食物アレルギーは食べ物を口から摂取することを制限して防ぐものと考えられていましたが、2008年にイギリスのDr. Lackより「経皮感作(皮膚からのアレルゲンの侵入によりアレルギーが成立すること)が食物アレルギーの発症の引き金になり、むしろ経口摂取(口から食べ物を摂取すること)は腸管の免疫寛容(アレルギー反応を起こさないこと)につながる。」という歴史的な報告がされました。

その後も乳児期に湿疹を起こさない様なスキンケアを行うことが食物アレルギーの発症を防ぐのに非常に大切であるという極めて重要な報告が続いております。つまり新生児から始めるスキンケアは生涯のアレルギー予防に重要なことが示唆されています。

乳児期のスキンケア

1歳未満のお子さんはあおむけに寝ている時間と抱っこされている時間が長く、よだれ、涙、汗、ミルクなどが顔の皮膚にこすりつけられた様な状態になります。これを取り除いてあげることが大切です。またその直後の保湿も重要です。1日20回ほど保湿することが理想です。ワセリンなどの油分の多い保湿が膜を作ってくれます。お顔を頻回に拭くことは、機械的刺激を加えることになります。なるべく食事(ミルク)の途中は拭き取らず、食事が終わってからまとめてふき取ると回数を減らせます。ぬるま湯や水を含ませた非常に柔らかい綿のタオルなどを用いてなるべくそっと拭き取ります。ガーゼは意外と比較的摩擦力があり、乳児の皮膚に最適な材質とは言えません。ウェットティッシュの使用はできればお出かけ時のみとしましょう。

幼児期のスキンケア

できれば朝晩1日2回の保湿が望ましいです。特に子供たちは活発に動き回ります。汗や汚れを拭いたりすると保湿剤は取れてしまいますので、1日1回よりは2回の方が効果が上がります。意外に子供は手荒れも起こします。砂遊び、鉄棒、ブランコ、粘土など手をたくさん使って遊びます。手の汚れをとり、こまめに保湿をすることが大切です。保育園や幼稚園の協力が得られる様、保護者の方の助力も必要です。保湿剤にはクリーム、軟膏、ローション、フォーム剤など色々なものがあります。子供が塗ってくれる剤型のものを選びましょう。

学童期、思春期のスキンケア

幼児期のスキンケアと同様でありますが、思春期が始まりますとお顔の皮脂の分泌が高まってきます。洗顔料を用いた洗顔が必要になってきます。だんだん本人の意志が強くなり、スキンケアを嫌がったりすることがあります。本人が必要性を理解してくれると進んでスキンケアをしてくれる様になることもありますので、保護者の方とご本人に説明をしていきます。

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